予稿集

エミュレータを用いた大規模IoTシステムテストのための実験環境構築機能の開発

Abstract

Internet of Things (IoT) 機器を用いたシステムは普及が進み,様々な用途で利用される.IoT システムの安定稼働には試験が肝要であるが,大規模な IoT システムを試験を実施するためには実機と場所を要する.情報通信研究機構の StarBED は,大規模な実験を目的とし,多数のコンピュータノードで構成されたネットワークテストベッドである.StarBED のノードの CPU は x86_64 アーキテクチャであるが,エミュレータを活用すれば,組込み機器向け CPU を用いた IoT システムの試験を実施することができる.しかし,StarBED の複数ノード上で多数のエミュレータが稼働する任意の実験環境を構築することは,非常に煩雑な作業となる.大規模な IoT システムの構築のためには,複数のコンピュータノードに対してエミュレータを分散配置し,それに応じたネットワークを構築する必要がある.そこで本研究では,エミュレータを用いた大規模な実験環境を簡便に構築するための実験環境構築機能を開発する.エミュレータの実行に Docker コンテナを利用することで,エミュレートされた IoT デバイスを容易に複製可能とする.構築する環境の IoT デバイス数,エミュレータの稼働ノードの指定,IP アドレス等の情報は,YAML 形式の設定ファイルに記述する.設定ファイルは,Docker Network ごとにグループ化して記述する仕様とし,これによりエミュレータの適切な分散配置を可能としている.

Information

Book title

第28回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集

Pages

215 - 218

Date of issue

2020/11/04

Date of presentation

2020/11/11

Location

オンライン

Citation

中村 拓人, 大畑 誠弥, 湯村 翼. エミュレータを用いた大規模IoTシステムテストのための実験環境構築機能の開発, 第28回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集, pp.215 - 218, 2020.