Abstract
物理空間にある物体への情報付与やWeb連携のために,QRコードなどの2次元情報マーカが使われる.現在,情報マーカの読み取り機器はスマートフォンが主流であるが,今後は読み取りにスマートグラスを利用することが増えるであろう.スマートグラスでの読み取りは便利であるものの,可視光カメラで周囲を常時撮影することは,周囲の人や環境のプライバシーを侵害する恐れがある.そこで本研究では,スマートグラスでの情報マーカ読み取りに可視光カメラではなく熱赤外線カメラを利用することを提案する.そのために,熱赤外線カメラで読み取ることのできる熱情報マーカを開発する.本論文では,ペルチェ素子を用いた遮蔽型と伝導型の2種類の方式のマーカと,組込み機器用熱赤外線センサを用いた認識機をプロトタイプとして開発した.開発したシステムを用いて認識率を計測し,実用可能な精度であることを確認した.現在,スマートグラスはそれほど普及しておらず,熱赤外線センサも搭載されていない.しかし,熱マーカがスマートグラスにおけるプライバシーの懸念を払拭するキーテクノロジーとなれば,スマートグラスの普及を推し進めることができるだろう.
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Information
Book title
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
Volume
2023-UBI-77
Issue
17
Pages
1-7
Date of issue
2023/02/21
Date of presentation
2023/03/01
Location
名古屋大学 東山キャンパス (愛知県名古屋市)
Keywords
熱マーカ /Citation
湯村 翼. 熱を用いた2次元マーカの検討, 研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI), Vol.2023-UBI-77, Issue.17, pp.1-7, 2023.
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